カテゴリ:不動産お役立ち情報 / 投稿日付:2025/06/03 18:00
ファミリークローゼットが人気 ライブバージョン
ファミリークローゼットとは、その名のとおり、家族みんなの荷物をまとめて収納する物置スペース。ファミリークローゼットがあることで、家族全員の荷物をバラバラに管理する必要がなく、家事や生活動線の負担を軽減しやすくなるのが大きな特徴。それぞれの部屋を行き来して荷物を出し入れするなどの手間を省けるため、洗濯や外出時などの動作がスムーズになりやすい魅力。特に近年は、共働きなどで家事の時短化が重視されている背景もあり、子育て世帯を中心に人気。
☆通常のクローゼットやウォークインクローゼットとの違いは?
クローゼットとは、住宅内に組み込まれた収納空間全般を指します。通常のクローゼットは、扉を開け閉めして荷物を収納するスペースになっており、なかに取り付けられたハンガーパイプに洋服をかけて片付けられるのが一般的。
そのうち、扉の内側の収納空間内に、人が歩いて入れる広さを確保した大型タイプをウォークインクローゼットといい、いわば簡単な衣裳部屋のようなイメージで、通常のクローゼットに比べて、大きめの荷物も置きやすい収納空間。いずれにしても通常のクローゼットやウォークインクローゼットは、各部屋に個人の収納として設置されるのが一般的。
ファミリークローゼットは、収納のみに使用する空間として、独立的に設置する点に違いがあり、家族みんなの収納スペースとして、生活動線を考慮した場所に設置されることが、ファミリークローゼットの大きな特徴。
☆ファミリークローゼットのメリット
◆家事や生活の動線を短縮できる
家族全員の荷物をまとめて収納するため、洗濯後の片付けもしやすいのが大きなメリット。わざわざ各部屋まで洗濯物を運ぶ必要がなく、すべて一箇所にまとめてしまえる利便性があり、さらに収納がまとまっていることで、急な来客時にもすばやく片付けがしやすいのも利点。配置にもよりますが、浴室のすぐ隣にあれば着替えを出す手間が省け、玄関付近なら、外出時のバッグやコートなどをまとめて置いておけば、家を出入りする際の動線もスムーズにできます。
◆収納物の管理がしやすい
個々で荷物を収納していると、どこに何があるのか把握しづらいですが、ファミリークローゼットに集約しておけば、片付ける場所も把握しやすいメリット。家族の共有アイテムなどもファミリークローゼットで保管しておけば、全員が気軽に持ち出せて貸し借りもしやすくなる。
◆各部屋の収納スペースを減らせる
通常のクローゼットは各部屋に組み込まれる形になるため、どうしてもその分それぞれの個室スペースは狭くなりやすい一面がありますが、ファミリークローゼットによって、各部屋の収納スペースを省くことで、それぞれの個室を広く使えることもメリット。配置によっては、ランドリールームやキッチン関連の保管庫と兼用にして、間取りを省略させることも可能。
◆リビングや個室が衣服で散らかりづらい
ファミリークローゼットにより決まった着替え場所をつくっておくことで、脱いだ服でリビングや個室が散らかるのも防ぎやすくなります。部屋着からスーツや制服などに着替える場合も、ファミリークローゼットで外出から帰宅までの動作を済ませるようにすれば、他の部屋は常に片付いた状態にできます。バッグなどのファッションアイテムも、ファミリークローゼットに置くようにしておけば、各部屋はすっきりと整理しやすくなるのも利点。
◆衣類以外のモノも収納できる
各部屋にクローゼットを設けて、さらに大きめの荷物が置ける納戸などの収納スペースを確保しようすると、かなりの面積が必要になってきますが、あらかじめ広めに使える収納スペースを設けておけば、スーツケースや季節家電などの大型品もまとめて片付けられます。ファミリークローゼットのような広々とした収納空間なら、さまざまな使い方にアレンジしながら活用できるのもメリット。
☆ファミリークローゼットのデメリット
◆スペースが必要
ファミリークローゼットを設けるには、ある程度のまとまったスペースが必要となるので、他の居室とのバランス感には注意が必要。リビングなどの他のスペースが少し狭くなったり、部屋数が取りづらくなったりする可能性も。特に敷地が限られている際には、ファミリークローゼットの広さや配置を工夫しつつ、不便のない間取りを検討することも重要。
◆家族同士のプライバシーが確保しづらい
下着なども含めて、家族全員の衣類や荷物をまとめるファミリークローゼットでは、お互いのプライバシーが守りづらい一面も。あまり見られたくないものを片付けにくかったり、着替えがしづらかったりすることも。特に思春期のお子さんはナイーブになりやすく、ファミリークローゼットでの収納や着替えに抵抗を持ってしまう可能性も。家族間であっても着替えや使い方などのルールを設けておいたほうが無難かも。
◆朝は混雑しがち
衣類をはじめ、アウターやバッグなど外出時に身につける各種アイテムが集まるファミリークローゼットでは、朝の通勤・通学時などに混み合いやすい部分も。家族全員分の着用品が集約されるので、それぞれ似たようなタイミングで外出する際には、準備の時間帯も被りやすく混雑してしまいがち。毎日の外出の時間帯が偏りそうであれば、個々が順番に使えるように工夫したり、ルールがあったりするとスムーズに準備しやすいでしょう。
◆衣類が少ない人にとってはデッドスペースになることも
置きたい荷物が少ないと、うまく空間を使い切れずにスペースが余ってしまう可能性も。将来的に子どもが独立して家に住んでいる人数が減ってしまった場合なども、その分の荷物がなくなることでデッドスペース化するケースも。ファミリークローゼットをつくる際には、なるべく長い目で見ながら使い方を考えておくとよいでしょう。
◆湿気・におい対策が必要
ファミリークローゼットのような収納スペースは、基本的には閉鎖的で空気の循環がしづらく、湿気やにおいがこもりやすい一面も。多くの荷物を置くことで空気が淀みやすく、また湿っていたり汗が染みていたりする衣類などをそのまま放置してしまうと、余計に湿気やにおいを発してしまうことも。場合によっては、カビの発生やにおい移りにより、大切な衣類などが傷んでしまうケースもあり、換気扇を設置したり吸湿剤や消臭剤を置いたりなど、きちんと無事に保管するための工夫も必要。