カテゴリ:不動産お役立ち情報 / 投稿日付:2025/05/31 18:24
接道方向ごとの特徴やメリット・デメリット
北道路
北側道路に面した土地の最大のメリットは、価格が比較的安くなる傾向がある点です。これは、南側道路に面した土地が一般的に人気が高く、供給が限られているため、競争が激しく価格が高騰することが主要因です。したがって、北側道路の土地を選択することで、予算内で望むエリアに理想の家を手に入れられるチャンスがあります。
しかし、北側道路の場合は住宅の外観デザインに工夫が求められることがあります。理由のひとつとして、水回りを北側に配置することが多い関係で北側の窓が少なくなり、建物が平坦で単調になりやすい点が挙げられます。
とはいえ、デザイン次第で、個性的でスタイリッシュな外観を実現できます。例えば、建物の形状に変化を持たせたり、ファサードに凹凸を作って立体感を出す方法があります。また、玄関周りのデザインを工夫して洗練された見た目にすることや、外壁の色使いで視覚的に魅力的なイメージを作ることも効果的です。
注意が必要な点として、その北側玄関は自然光が入りにくく、暗く感じる可能性があることや、浴室やキッチンなどの水回りが道路に近い位置に配置されることが多いこと、更には雪の多い地域では駐車スペースの雪や氷が溶けにくい点などがあります。
逆に、利点としては、南側に広い庭を設けられることで、子どもやペットが安全に遊ぶ空間を確保しやすく、道路へ飛び出すリスクを軽減できます。さらに、南側に窓やバルコニーを配置することで外からの視線が気にならずに開放的な時間を楽しめ、プライバシーを簡単に保護できます。
また、北側玄関を設けることで南側を居室やリビングなどに充てることができるのは大きなメリットです。ただし、日当たりを考慮すると、リビングなど日によく使用する部屋を2階に配置するなどの工夫でこのデメリットを補うことができます。
南道路
南側が道路に面していると、日当たりが良く、スペースが広く感じられるという魅力があります。また、建物の外観を工夫しやすいのも利点です。しかし、通行人の視線を感じたり、庭から子供やペットが道路に飛び出す危険性があるというデメリットも伴います。
南側にはしばしば駐車スペースが設置されますが、その配置ですとリビングに大きな窓を設けても、外の眺めが駐車場になってしまうことがあります。そして、周囲に遮るものが少ないと、直射日光が容易に入るため、夏は室温が高くなりやすいという問題も考えられます。
その一方で、日照条件の良い南側が道路に面した土地は人気が高く、通常地価も高めになりがちです。これはまた、資産価値の維持にも寄与しやすいでしょう。
西道路
南側のスペースを広く確保しやすく、プライバシー性の高い住まいを設計しやすいといった利点があります。また、午後を過ぎて家族が帰ってきたときでも、室内を比較的明るい状態に保つことが可能です。
一方で、住宅街では朝日が室内に入らないケースが多く、道路側に大きな窓を設けると、西日が差し込むことが増える可能性もあります。この西日は眩しさが強いだけでなく、紫外線により壁が黄ばんだり、家具の色落ちが発生したりする原因になることがあります。さらに、紫外線の影響で接着剤が劣化し、その結果クロスが剥がれてしまうことも稀にあります。
東道路
東側が道路に面しているため、遮るものがなければ朝の陽射しを窓から室内に取り込むことができます。また、南側を広く確保しやすく、プライバシー面でも優れた住まいを実現しやすい点が特徴です。さらに、周囲が住宅街の場合、西日を避けられるという利点もあります。